捨てられた男爵令嬢は騎士を目指す〜小姓になったら王子殿下がやたらと甘いのですが?
タウンハウス2
「汗をかいただろう?風呂があるから入るといい」
「え、お風呂があるんですか!?」
「ノプット式で良ければな」
アスター王子にお風呂の存在を聞かされ、気分が上がる。たっぷりのお湯に浸かる幸せ……!
と期待いっぱいのウキウキ気分で向かった先は……。
「む、蒸し風呂だった……」
がっくりしながら蒸気で曇る部屋にいると、ドアが開いてピッツァさんが入ってきたんだけど。
「ピッツァさん!?か、隠さないんですか?」
「ん?なんでだ?女同士だろ。なんも恥ずかしくないよ」
「ぼ、ぼくが恥ずかしいです!」
タオルで隠すことなく、全裸のままで蒸し風呂の椅子に座った。しかも足を豪快におっぴろげて。……うわあ…。
「なんでそんなタオルで隠すんだ?」
「恥ずかしいからですよ!ピッツァさんこそ、よく平気ですね?」
「なに言ってんだい!ミリィはアスターにも見せてんだろ?同性のアタシになんて空気と変わらないじゃないか」
「…………」
シュ〜ッ、と音が出るくらいわたしの顔が熱くなった。絶対、耳まで真っ赤だ。
「あらま……冗談だったのに、マジかい?あっはっは!アスターもやるねぇ!」
「ピ、ピッツァさん!」
笑う時にもぶるんぶるん揺れてる……見事な胸。邪魔じゃないのかな?