【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
マルクルスと二人で初めて出席するパーティーを控えて、楽しみに準備をしていた。
彼に選んでもらったドレスを着て、あとは迎えを待つだけだった。

しかし何故か迎えに来たマルクルスは真剣な顔をして此方を見ていた。
どこか具合が悪いのかと思い、問いかけても首を横に振るだけだった。
何かあったのかと心配しても反応はイマイチだった。


「マルクルス様、どうしたのですか?」

「今日、僕は君に伝えたい事があるんだ……!!」

「……?何でしょうか」

「本当は…………僕はッ、女神であるルビー様に近づきたかっただけなんだ!!!」

「ーーーー!?」

「僕はね、この世界の宝であるルビー様を守る為に存在して居るって事さ」

「……は?」

「それが僕に与えられていた使命だと気付いたんだ!!君の側に居てルビー様と沢山喋り触れ合うことが出来て確信した……やはり僕が一番、ルビー様に相応しいとッ」


一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。
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