【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
*
と、いう記憶を思い出しながら起き上がった。
一心不乱にベッドを飛び出して、鏡に掴みかかる様に顔を寄せた。
ミルクティーベージュのふわふわとした髪、ピンク色の瞳。
小動物のように大きな目は少し吊り上がっていて意地悪そうに見えた。
ペタペタと顔の感触を確かめる様にしてガクリと項垂れた。
(こんな事って……本当にあるのね)
先程まで夢のような出来事は本当に起こった事だと理解できた。
(私は……ジュリエット。この小説のヒロイン、ルビーの妹)
自分が序盤に出てくる『悪役令嬢』の一人であるという記憶が戻ったことにゾッとしていた。
ジュリエットはこの後、全ての元凶であるルビーを消し去るために中庭にあった斧を持って、この国の王太子であるベルジェと顔合わせをしているルビーの元へと乗り込むのである。
思い切り斧を振り上げて、ルビーを消そうとするジュリエット。
そこでルビーを庇うように前に出たベルジェの近衛騎士が斧を受け止めて怪我を負いながらもジュリエットを拘束。
その後、治療を受けるも騎士は命を落としてしまう。
ジュリエットは行き着く先は処刑台だった。
そこで狂ったように「殺してやる!殺してやるーッ!!」と、叫び続ける、というのがジュリエットの出番の最後だ。
と、いう記憶を思い出しながら起き上がった。
一心不乱にベッドを飛び出して、鏡に掴みかかる様に顔を寄せた。
ミルクティーベージュのふわふわとした髪、ピンク色の瞳。
小動物のように大きな目は少し吊り上がっていて意地悪そうに見えた。
ペタペタと顔の感触を確かめる様にしてガクリと項垂れた。
(こんな事って……本当にあるのね)
先程まで夢のような出来事は本当に起こった事だと理解できた。
(私は……ジュリエット。この小説のヒロイン、ルビーの妹)
自分が序盤に出てくる『悪役令嬢』の一人であるという記憶が戻ったことにゾッとしていた。
ジュリエットはこの後、全ての元凶であるルビーを消し去るために中庭にあった斧を持って、この国の王太子であるベルジェと顔合わせをしているルビーの元へと乗り込むのである。
思い切り斧を振り上げて、ルビーを消そうとするジュリエット。
そこでルビーを庇うように前に出たベルジェの近衛騎士が斧を受け止めて怪我を負いながらもジュリエットを拘束。
その後、治療を受けるも騎士は命を落としてしまう。
ジュリエットは行き着く先は処刑台だった。
そこで狂ったように「殺してやる!殺してやるーッ!!」と、叫び続ける、というのがジュリエットの出番の最後だ。