【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「キャロラインが大好きな君達に何かあったら、彼女が悲しむだろう?」
「!!」
リロイの言葉から分かる通り二人の仲は以前とは違って、かなり良好のようだ。
激しい口喧嘩もしていたし、一番距離も遠いような気がしていたが、近付くキッカケがあれば予想以上に早かった。
「リロイ様は……キャロライン想いなのですね」
「お陰様でね」
捻くれつつも素直なところが、何ともリロイらしいと思った。
「……あとは忙しくて此処に来る暇もないベルジェに頼まれたんだ」
「ベルジェ殿下が……?」
「君は何でベルジェ限定で、こんなに鈍いんだろうね。キャロラインが心配する意味が分かる気がするよ」
「…………鈍い?私が?」
「まぁ、半分以上はベルジェのせいでもあるんだけど」
「???」
「……話を戻そうか。噂の件もそうだが、ベルジェは君に嫌な思いをさせたくないし、なるべく迷惑を掛けたくないんだよ」
「え……?」
「ジュリエット嬢の前では、全く印象は違うと思うけど、ベルジェは『完璧王子』って呼ばれている。本当によく出来た男なんだ。それにあの外見と肩書き、婚約者が居ない事で令嬢達は常に彼の隣を狙っている。他国の王女達からもラブコールが絶えないんだ」
「…………!」
「!!」
リロイの言葉から分かる通り二人の仲は以前とは違って、かなり良好のようだ。
激しい口喧嘩もしていたし、一番距離も遠いような気がしていたが、近付くキッカケがあれば予想以上に早かった。
「リロイ様は……キャロライン想いなのですね」
「お陰様でね」
捻くれつつも素直なところが、何ともリロイらしいと思った。
「……あとは忙しくて此処に来る暇もないベルジェに頼まれたんだ」
「ベルジェ殿下が……?」
「君は何でベルジェ限定で、こんなに鈍いんだろうね。キャロラインが心配する意味が分かる気がするよ」
「…………鈍い?私が?」
「まぁ、半分以上はベルジェのせいでもあるんだけど」
「???」
「……話を戻そうか。噂の件もそうだが、ベルジェは君に嫌な思いをさせたくないし、なるべく迷惑を掛けたくないんだよ」
「え……?」
「ジュリエット嬢の前では、全く印象は違うと思うけど、ベルジェは『完璧王子』って呼ばれている。本当によく出来た男なんだ。それにあの外見と肩書き、婚約者が居ない事で令嬢達は常に彼の隣を狙っている。他国の王女達からもラブコールが絶えないんだ」
「…………!」