【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「マルクルス様はルビーお姉様を一番に考えてるって言ったでしょう!?そんな相手と婚約関係は続けられないわ!わたくしを利用してお姉様に近づくなんて最低よッ!嘘つき……!裏切り者ッ」
「なっ……!」
そのままマルクルスの仮面を剥がす様に、言われた事を暴露しながら挑発していた。
最初は誤魔化していたマルクルスだったが、ついには耐えきれなくなったのだろう。
怒りで思考が鈍くなったのか、本音がポロポロと漏れ始める。
「……ッ、僕のことが好きだからいいじゃないか!!何度も愛してるって言っていっただろう!?ルビー様を幸せに出来るのは僕しか居ない!これは決定事項なんだッ!」
「!?」
「僕の婚約者になれただけでも有難いと思えよッ!!売れ残りだったくせに」
「…………は?」
マルクルスの発言を聞いて『もう言葉はいらない……』そう悟って、右手を振り上げた時だった。
「ジュリエット嬢……落ち着いて下さい」
そっと後ろから手首を押さえたのはベルジェだった。
爽やかで上品な声に後ろを振り向くと、そこには何故か汗をかいて視線は明後日の方向であるベルジェが居た。
その手はガタガタ震えており、ただならぬベルジェの様子に怒りはすっ飛んでいき、冷静さを取り戻す。
「なっ……!」
そのままマルクルスの仮面を剥がす様に、言われた事を暴露しながら挑発していた。
最初は誤魔化していたマルクルスだったが、ついには耐えきれなくなったのだろう。
怒りで思考が鈍くなったのか、本音がポロポロと漏れ始める。
「……ッ、僕のことが好きだからいいじゃないか!!何度も愛してるって言っていっただろう!?ルビー様を幸せに出来るのは僕しか居ない!これは決定事項なんだッ!」
「!?」
「僕の婚約者になれただけでも有難いと思えよッ!!売れ残りだったくせに」
「…………は?」
マルクルスの発言を聞いて『もう言葉はいらない……』そう悟って、右手を振り上げた時だった。
「ジュリエット嬢……落ち着いて下さい」
そっと後ろから手首を押さえたのはベルジェだった。
爽やかで上品な声に後ろを振り向くと、そこには何故か汗をかいて視線は明後日の方向であるベルジェが居た。
その手はガタガタ震えており、ただならぬベルジェの様子に怒りはすっ飛んでいき、冷静さを取り戻す。