【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
それでも以前と同じように近付いてくるルビーに苛々はどんどんと募っていく。
「いい加減にしてよ!!ルビーお姉様の糞ったれ!!絶対に許さないんだから!!」
「ジュリエット……わたくしは」
「お姉様なんて大っ嫌い!!私より少しだけ美人で胸が大きいからって調子に乗らないでよねッ」
「……ジュリエット」
悲しげに瞳を潤まして俯くだけで、直ぐに数人の令息が集まりルビーを慰めている姿を見て、思いきり唇を噛みながら背を向けた。
苛立ちと嫉妬はどんどんと大きくなっていく。
でもその度に違和感を感じていた。
チクリ、チクリと胸に棘のようなものが刺さっていく。
「お姉様さえ、居なければ……!!」
こうしてルビーに向けて憎しみのままに言葉を吐き出す度に思うのだ。
(あれ……?このセリフなんかどこかで聞いた事があるような)
首を傾げながらも、姉と戦う日々を過ごしていた。
時には庭で捕まえた蛇や蛙を投げたり、お気に入りのドレスを隠してみたりと地道な嫌がらせを続けて困らせていた。
「いい加減にしてよ!!ルビーお姉様の糞ったれ!!絶対に許さないんだから!!」
「ジュリエット……わたくしは」
「お姉様なんて大っ嫌い!!私より少しだけ美人で胸が大きいからって調子に乗らないでよねッ」
「……ジュリエット」
悲しげに瞳を潤まして俯くだけで、直ぐに数人の令息が集まりルビーを慰めている姿を見て、思いきり唇を噛みながら背を向けた。
苛立ちと嫉妬はどんどんと大きくなっていく。
でもその度に違和感を感じていた。
チクリ、チクリと胸に棘のようなものが刺さっていく。
「お姉様さえ、居なければ……!!」
こうしてルビーに向けて憎しみのままに言葉を吐き出す度に思うのだ。
(あれ……?このセリフなんかどこかで聞いた事があるような)
首を傾げながらも、姉と戦う日々を過ごしていた。
時には庭で捕まえた蛇や蛙を投げたり、お気に入りのドレスを隠してみたりと地道な嫌がらせを続けて困らせていた。