【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
それに会う度によく分からない質問をしては、ベルジェは喜んだりショックを受けたりと忙しそうである。

この間はーー。


「……ジュリエット嬢は、どんな人が好きだろうか?」

「人……?性格って事でしょうか?」

「あぁ、まぁ……そんなところだ」

「人を平気で利用しない、卑怯な事をしない人が好きですね……!」

「ーーーーッ!!!!」

「あとナルシストは絶対に嫌……ってベルジェ殿下、聞いていますか?」

「………、……っ」

「???」


まるでこの世の終わりかのようにワナワナと肩を震わせるベルジェを見て首を傾げた。
つまりマルクルスのような男じゃなければいいと伝えようとしたのだが、何か刺さる事があったのだろうか。

(王子様だし、モテそうだし、きっと色々と事情があるのね)

そんな風に思いつつも、特に気にする事はなかった。

そして今日はーー。


「ジュリエット嬢は、これからの将来の事を考えていたりするのだろうか?どんな人と……ッ、結婚、したいとか」

「え……?」

「がっ、外見とかでもいいのだが……タイプ、とか」
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