「仕事に行きたくない」と婚約者が言うので
4.
◇◆◇◆
転寝をしていたマンフレットは、優しく髪を撫でられていることに気付いた。
「ヘラルダ。ずっと、そうしていたの?」
マンフレットは彼女の膝の上に頭を乗せたまま、尋ねる。
「はい。マンフレット様がお休みになられるように。ところで、マンフレット様は、どうして騎士団の仕事に行きたくないとおっしゃるのですか?」
ヘラルダがずっと聞きたかったこと。だけど、聞けなかったこと。
マンフレットの唇がピクリと動いて、今にも何かをいいたげな雰囲気。だけど、言葉は出てこない。だが、もう一押し。
「毎日毎日、仕事をさぼるような旦那様でいらっしゃるのなら、この婚約をお断りいたします」
ヘラルダが突然そのようなことを言い出したため、マンフレットは慌てて起き上がる。
「え、ちょ、ま。あ、待って。正直に話すから」
「はい。私は、マンフレット様のお気持ちが知りたいのです」
「怒らないで聞いてくれる?」
そう尋ねるマンフレットは、雨の中で震えている捨てられた子犬のようだ。
「はい。怒りません。マンフレット様が正直にお話してくださるというのに、どうして怒ることができるのでしょうか?」
転寝をしていたマンフレットは、優しく髪を撫でられていることに気付いた。
「ヘラルダ。ずっと、そうしていたの?」
マンフレットは彼女の膝の上に頭を乗せたまま、尋ねる。
「はい。マンフレット様がお休みになられるように。ところで、マンフレット様は、どうして騎士団の仕事に行きたくないとおっしゃるのですか?」
ヘラルダがずっと聞きたかったこと。だけど、聞けなかったこと。
マンフレットの唇がピクリと動いて、今にも何かをいいたげな雰囲気。だけど、言葉は出てこない。だが、もう一押し。
「毎日毎日、仕事をさぼるような旦那様でいらっしゃるのなら、この婚約をお断りいたします」
ヘラルダが突然そのようなことを言い出したため、マンフレットは慌てて起き上がる。
「え、ちょ、ま。あ、待って。正直に話すから」
「はい。私は、マンフレット様のお気持ちが知りたいのです」
「怒らないで聞いてくれる?」
そう尋ねるマンフレットは、雨の中で震えている捨てられた子犬のようだ。
「はい。怒りません。マンフレット様が正直にお話してくださるというのに、どうして怒ることができるのでしょうか?」