「仕事に行きたくない」と婚約者が言うので
「あ、はい。そうですね。こちらに来てからは、やめてしまったと言えるのかもしれません。向こうにいる間は、兄たちに稽古をつけてもらっていたのですが」
「俺と一緒に訓練しないか? 俺も、君の剣技を見てみたい」
「よろしいのですか? 私、女ですよ?」
「女だからだ。兄上の妃たちの護衛も男ばかりだろう? 女性の護衛をという声も上がっている。俺が騎士団に入っているのだから、君だって入ってもいいと思うんだ。そうすれば、仕事の間も一緒にいることができる」
後日、マンフレットはヘラルダにこう言ってしまったことを後悔することになる。というのも、ヘラルダがたまに騎士団の訓練に交ざるようになるのだが、彼女の腕がマンフレットよりも上だったという事実。そもそもリンドナ国は剣技の国なのだ。
それ以降、マンフレットは「仕事に行きたくない」とごねるのをやめるようになったとか。
【完】
「俺と一緒に訓練しないか? 俺も、君の剣技を見てみたい」
「よろしいのですか? 私、女ですよ?」
「女だからだ。兄上の妃たちの護衛も男ばかりだろう? 女性の護衛をという声も上がっている。俺が騎士団に入っているのだから、君だって入ってもいいと思うんだ。そうすれば、仕事の間も一緒にいることができる」
後日、マンフレットはヘラルダにこう言ってしまったことを後悔することになる。というのも、ヘラルダがたまに騎士団の訓練に交ざるようになるのだが、彼女の腕がマンフレットよりも上だったという事実。そもそもリンドナ国は剣技の国なのだ。
それ以降、マンフレットは「仕事に行きたくない」とごねるのをやめるようになったとか。
【完】