「仕事に行きたくない」と婚約者が言うので
部屋着に着替えたマンフレットは侍従を奥の控えの間に下がらせた。だから、ヘラルダもシーラを下がらせた。このマンフレットの部屋にはヘラルダとマンフレットの二人きり。
丸くて白いテーブルの上にあるのは、マンフレットご所望のチーズタルト。そして、ティーセット。ちょうどティータイムの時間に相応しい時間帯。
「ヘラルダは今日、何をしていたの?」
「今日は、セース先生からこの国の歴史を教えていただきました。といっても、まだまだ知らないことはたくさんあります。それから、マンフレット様と約束しておりましたチーズタルトをシーラと一緒に作りました」
「そう。約束を守ってもらえて嬉しいな。僕は、このチーズタルトのために、行きたくない騎士団に行って、やりたくもない訓練に参加したんだ。いくら仕事でも、嫌なものは嫌なんだよ」
そこで、マンフレットはチーズタルトにフォークを入れた。
「すごい。サクサクだ。それなのに、クリームは柔らかい」
「マンフレット様、お口の周りにクリームがついておりますよ?」
「え、どこどこ?」
マンフレットは慌てて口元を拭おうとしているが、慌て過ぎているためかクリームはまだ口元についたまま。
丸くて白いテーブルの上にあるのは、マンフレットご所望のチーズタルト。そして、ティーセット。ちょうどティータイムの時間に相応しい時間帯。
「ヘラルダは今日、何をしていたの?」
「今日は、セース先生からこの国の歴史を教えていただきました。といっても、まだまだ知らないことはたくさんあります。それから、マンフレット様と約束しておりましたチーズタルトをシーラと一緒に作りました」
「そう。約束を守ってもらえて嬉しいな。僕は、このチーズタルトのために、行きたくない騎士団に行って、やりたくもない訓練に参加したんだ。いくら仕事でも、嫌なものは嫌なんだよ」
そこで、マンフレットはチーズタルトにフォークを入れた。
「すごい。サクサクだ。それなのに、クリームは柔らかい」
「マンフレット様、お口の周りにクリームがついておりますよ?」
「え、どこどこ?」
マンフレットは慌てて口元を拭おうとしているが、慌て過ぎているためかクリームはまだ口元についたまま。