お嬢様、今宵は私の腕の中で。
「迷惑かけてごめんね」
「そんなことないって。むしろ、こんなに沢山の物の中からコーディネートできるなんて、めちゃめちゃ楽しい」
「分かるわー。財力が半端なさすぎて、もはや着せ替えゲーム感覚だもん」
やはり楽しそうなので、ここはセンスの良い4人に任せておこう。
出かけることを話したら、わたしよりも4人の方が意気込んでしまった。
特に、晶さんと瑠夏さん。
三春さんは柔らかく微笑んでいて、雪乃さんはどちらかというと、あまり干渉しない雰囲気を出していた。
だから、あまり関わりはないものだろうと考えていたけれど、違った。
雪乃さんは、晶さん曰く『メイクのプロ』らしい。
雪乃さんがいないと街を歩けない。
逆に言うと、雪乃さんをそばに置けば無敵なのだとか。
服装がなかなか決まらないのでまだメイクはできていないけれど、ものすごく楽しみだ。