お嬢様、今宵は私の腕の中で。
「僕は絶対にひまりを幸せにする。そう、誓うから」
「九重……」
「ひまり様。向日葵の花言葉を知っていますか?」
向日葵を見上げて呟いた光月に首を振る。
光月は静かに息を吐いて、また私に視線を戻した。
「あなただけを見つめる」
ドクッ、と心臓が大きく鼓動した。
「これが、向日葵の花言葉です。そしてこれは、今の僕の気持ちと同じ」
「……っ」
「僕はこれから先もずっと、ひまり様のことだけを見つめます。決して離したり背けたりしません。だからどうか、僕と一緒に来てくださいませんか」
涙が溢れるのも構わず、目を細めてこくりと頷くと、向日葵よりも眩しい大好きな笑顔が降ってくる。
「────大好き」
この笑顔をずっとそばで見ていたい、と思った。