お嬢様、今宵は私の腕の中で。
*
「寒いわね……さすが、大晦日の前なだけあるわ」
ぶるりと身体を震わせたお姉ちゃんのとなりを歩く。
今は家族での食事を終えて、幼い頃遊んでいたという庭に向かっているところだ。
「相変わらずたくさんお花が咲いているのね」
花に視線を遣って嬉しそうに笑うお姉ちゃん。
お姉ちゃんもわたしやお母様と同じで、花が好きなのだ。
二人で花のもとにしゃがんだその時だった。
「にゃー」
現れたランが、お姉ちゃんの足元に擦り寄った。
「ラン。お姉ちゃんだよ」
つぶらな瞳を見つめながら言うと、後ろからルナもトコトコと歩いてきた。
「この猫……」
「ん?」
「すず、あなた猫を飼っていたの?」
ひとつひとつ確かめるように問いかけるお姉ちゃんに頷く。
「寒いわね……さすが、大晦日の前なだけあるわ」
ぶるりと身体を震わせたお姉ちゃんのとなりを歩く。
今は家族での食事を終えて、幼い頃遊んでいたという庭に向かっているところだ。
「相変わらずたくさんお花が咲いているのね」
花に視線を遣って嬉しそうに笑うお姉ちゃん。
お姉ちゃんもわたしやお母様と同じで、花が好きなのだ。
二人で花のもとにしゃがんだその時だった。
「にゃー」
現れたランが、お姉ちゃんの足元に擦り寄った。
「ラン。お姉ちゃんだよ」
つぶらな瞳を見つめながら言うと、後ろからルナもトコトコと歩いてきた。
「この猫……」
「ん?」
「すず、あなた猫を飼っていたの?」
ひとつひとつ確かめるように問いかけるお姉ちゃんに頷く。