闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
プロローグ
 鏡の前でクルリと回った私は、ポケットなどをポンポンと叩き持ち物を確認して「よし」と頷いた。

 今日から行く学校のセーラー服に身を包んだ私はどこからどう見ても純日本人って感じの黒髪黒目。

 髪はストレートロングだから、日本人形みたいってよく言われる。

 でも、お父さんがクォーターでヨーロッパ系の血も入っていたから肌は白くて目鼻立ちも結構ハッキリしてる。

 まあまあ美人の部類ってところかな?

 でもついこの前までそのヨーロッパの方に住んでいたから、むしろ鼻が低いってからかわれたこともあったっけ。


 日本に戻ってくるのは小学二年生のとき以来だ。

 小さかったから日本でのことはあまり覚えてないけれど、一つだけ印象的な記憶がある。
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