闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
「良いから乗れって言ってるだろう?」
ほら、とヘルメットを押し付けられ受け取るしかない。
「俺は三年の貝光櫂人。お前は?」
「あ、私は二年の片桐恋華です。……その、よろしくお願いします。貝光先輩」
自己紹介をしあって、私の方からちゃんと頼む。
すると貝光先輩はギュッと眉間にしわを寄せた。
「っ⁉」
綺麗な顔だからこそ、そんな表情も迫力があって思わずビクッと震える。
「名字呼びは止めてくれ。名前で呼ばれる方が好きなんだ」
「あ、分かりました。櫂人先輩」
呼び方が不満だっただけか、とホッとした私はうながされるままヘルメットを着けて彼の後ろに乗る。
「じゃ、行くぞ?」
「はい」
櫂人先輩のおかげで、私は編入初日から遅刻をするという事態は避けられたのだった。
ほら、とヘルメットを押し付けられ受け取るしかない。
「俺は三年の貝光櫂人。お前は?」
「あ、私は二年の片桐恋華です。……その、よろしくお願いします。貝光先輩」
自己紹介をしあって、私の方からちゃんと頼む。
すると貝光先輩はギュッと眉間にしわを寄せた。
「っ⁉」
綺麗な顔だからこそ、そんな表情も迫力があって思わずビクッと震える。
「名字呼びは止めてくれ。名前で呼ばれる方が好きなんだ」
「あ、分かりました。櫂人先輩」
呼び方が不満だっただけか、とホッとした私はうながされるままヘルメットを着けて彼の後ろに乗る。
「じゃ、行くぞ?」
「はい」
櫂人先輩のおかげで、私は編入初日から遅刻をするという事態は避けられたのだった。