闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

一つに……

「まずはメシ食うか。出来合いしかないけど、いいか?」

「あ、うん。もちろん」


 ご馳走になるのに文句を言うわけがない。

 手伝おうとしたけれど、レンチンするだけだからと待たされてしまった。

 ダイニングテーブルに移動して、対面式のキッチンに立つ櫂人を見る。

 ……カッコイイ。

 何をしていても様になるほどのイケメン。

 でも逆にわたしがそこに立って、テーブルに座っているのが櫂人になるのも良いかも知れない。

 手料理をご馳走して美味しいって言ってもらえたら嬉しいだろうな。

 これは、本格的に真人さんに料理を教わった方がいいかも知れない。

 なんてことを考えていると、キッチンの方からちょっと呆れた声が掛けられる。
< 119 / 329 >

この作品をシェア

pagetop