闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
「さ、恋華。おしおきの時間だ」

「っ⁉」


 本当におしおきするの? という疑問と、何をされるんだろうという不安に身を固くする。

 でも櫂人はそんな私に優しい笑みを向けた。


「そんな怖がるなって、痛いことはしねぇよ。……俺の想いを分からせてやるって言っただろ?」

「それは、聞いたけど……」


 具体的には何をされるのか分からないから、やっぱり不安にはなってしまう。

 緊張する私の横に座った櫂人はすぐに私を抱き寄せ、そのままベッドに横たわらせる。

 すぐに触れてくると思った櫂人の手は、まずはゆっくり私の髪を撫でた。
< 227 / 329 >

この作品をシェア

pagetop