闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
 日が落ち始めたら夜の見回りの人たち以外は解散で、私と櫂人も夕飯の買い物などをしつつ家に帰る。

 たまに一緒にご飯を作って、それぞれでシャワーを浴びて。

 そうして櫂人の腕の中で眠る。

 そんな毎日を送っていた。


 薬が見つからないことだけが気がかりではあったけれど、それ以外は大体穏やかで幸せな日々。

 そんなある日の夕食時のことだった。



 あまり同じメニューが続いてもな、と思って作れていなかったミートソースをやっと作ってスパゲッティにしたんだ。

 やっぱり櫂人の好物だったのか、食べる前から喜んでもらえて嬉しくなった。

 そうしてお互いに一口食べた後。


「ん? この味……」

「どうかな? 私はこのミートソース好きなんだけど」
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