闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
櫂人と初めて出会った浜辺。
ここは海辺の街だしこの辺りだろうとは思っていたけれど、記憶もあやふやだしどこなのかは分からなかった。
今は夜で暗いから尚更分からないけれど、でも私をずっと想っていてくれたという櫂人が言うんだから間違ってはいないんだろう。
「俺は小さいころよくこの浜辺に来てたからな。……趣味で貝合わせとか作るために、貝殻を集める母さんについて来てたんだ」
「櫂人のお母さんが……」
確かに十二年前も櫂人は母親と一緒に来ていた。
私のケガを治してくれて、櫂人と再び巡り会えるようにと貝合わせの片割れをくれた人。
櫂人に似た、綺麗な女性。
でも、二年前に突然失踪したと聞いた。
あのときも辛そうに話していたのに、どうして今彼女のことを話そうとしているんだろうと疑問に思う。
ここは海辺の街だしこの辺りだろうとは思っていたけれど、記憶もあやふやだしどこなのかは分からなかった。
今は夜で暗いから尚更分からないけれど、でも私をずっと想っていてくれたという櫂人が言うんだから間違ってはいないんだろう。
「俺は小さいころよくこの浜辺に来てたからな。……趣味で貝合わせとか作るために、貝殻を集める母さんについて来てたんだ」
「櫂人のお母さんが……」
確かに十二年前も櫂人は母親と一緒に来ていた。
私のケガを治してくれて、櫂人と再び巡り会えるようにと貝合わせの片割れをくれた人。
櫂人に似た、綺麗な女性。
でも、二年前に突然失踪したと聞いた。
あのときも辛そうに話していたのに、どうして今彼女のことを話そうとしているんだろうと疑問に思う。