闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

支えの記憶

 治療を終えると、休憩時間になった真人さんと一緒に彼の作ったお弁当を食べた。

 料理上手な真人さんのお弁当は冷めていても美味しい。

 そのうち料理のコツとかも教えてもらいたいなぁと思いながら食べ終えると、私は先にマンションへと帰る。

 マンションへ帰った私は、勉強や明日の準備を終えると夕飯の支度にとりかかった。

 朝とお昼は真人さんが用意してくれる代わりに夕飯は私が担当することになっているから。

 真人さんほどではなくても美味しく出来た夕飯が出来る頃には彼も帰って来ていて、一緒に食べる。

 食事中に学校の様子なども聞かれたけれど、心配を掛けたくなかったし孤立しそうだということは黙っておいた。


「じゃあ、明日私は早いから」


 そう言って早めに就寝する真人さんに「おやすみなさい」と挨拶をし、私も自分の部屋に入る。
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