闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
「ああ、はい。被害者の方は大丈夫そうですか?」
「君が止血してくれたからね、命に別状はなさそうだ。あとで催眠術を利用して記憶を改ざんしなくてはならないけれど、問題はないかな」
記憶を改ざんということは、もしかしたらさっき櫂人先輩を忘れさせると言った方法と同じなのかもしれない。
催眠術にどれほどの効果があるのかは分からないけれど、目が覚めたら無事で、襲われたのは夢だったと言われれば信じてしまうだろうし。
吸血鬼に咬まれて血を吸われた、なんて。
非現実的だし、何よりそんな恐ろしいことは忘れたいと思うだろうし……。
私は櫂人先輩のことを忘れたくないから、記憶の改ざんなんてされたくないけれど。
なんて思っていると、大橋さんが櫂人先輩から私に視線を移した。
「君が止血してくれたからね、命に別状はなさそうだ。あとで催眠術を利用して記憶を改ざんしなくてはならないけれど、問題はないかな」
記憶を改ざんということは、もしかしたらさっき櫂人先輩を忘れさせると言った方法と同じなのかもしれない。
催眠術にどれほどの効果があるのかは分からないけれど、目が覚めたら無事で、襲われたのは夢だったと言われれば信じてしまうだろうし。
吸血鬼に咬まれて血を吸われた、なんて。
非現実的だし、何よりそんな恐ろしいことは忘れたいと思うだろうし……。
私は櫂人先輩のことを忘れたくないから、記憶の改ざんなんてされたくないけれど。
なんて思っていると、大橋さんが櫂人先輩から私に視線を移した。