それ行け、ぽっくん!!
『塩野 環』

…んー?

「…ワ?」

ボクの発言に塩野さんも誉くんも固まって、

「何?今、なんて言ったの?」

塩野さんが冷ややかな目でボクを見る。

「ワ…としか読めないー!!」

ボク、漢字苦手なの!!

誉くんの名前も読めなかったし!!

塩野さんは一度頭をガクッと下げて

「せめて言うなら『カン』って言えよ。
どこの親が!子供に『ワ』って名前を付ける?」

隣にいる誉くんがププッと噴き出し、その周りにいた社員やバイトも肩を震わせて笑っている。



シマッター!!!

またやってしまった…



「オレの名前は『タマキ』だ!!」
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