それ行け、ぽっくん!!
三木さんはいつも休憩に行く時、ボクも誘ってくれた。

塩野さんも一緒で。

いつの間にか3人で行動している事が多くなった。



ボク、二人の邪魔じゃないのかな?



「気持ち悪い発想、しないでくれる?」

それを二人の前で言ったら塩野さんはホント嫌そうに言っていた。

「環、相変わらず発言がキツイなあ…」

三木さんは呆れ返って塩野さんを見つめた。

「だって…何となくだけど…」

塩野さんは少し躊躇いがちにボクを見て

「腐女子っぽい」



…な。

「何て今、言ったー?」

ボク、大絶叫!!



「っていうか!!
そんな言葉、何で知ってるのー???」

ボクの言葉にニヤリ、と塩野さんは笑って

「やっぱり、そうか。
前にケータイの待受が土井 健太だったから…」

土井 健太とは。

ボクの好きな声優さんで。

憧れの人。

「なんで名前まで知ってるのさー???」

ボクは思わず握りこぶしを作った。

「秘密」

塩野さんは笑う。

「にーさん!!塩野さんって何者なの???」

ボク、思わず。

三木さんの事を『にーさん』って呼んでて。

三木さんは苦笑いしながら

「そのうち、わかるさ」

そう、言った。
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