それ行け、ぽっくん!!
複雑な顔をしていたのだと思う。

塩野さんは慌てて

「オレ、この部屋を出るから。
家電も全部、置いて行ってやるし。
名義はオレだけど、それで良かったら敷金礼金もいらないし
必要なのは、毎月の家賃だけだよ」



…なんで?



「……じゃ、塩野さんはどうするの?」

ボクの問い掛けに塩野さんは大きくため息をついた。



「…オレは田舎に帰るよ」
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