それ行け、ぽっくん!!
「私は頑張って欲しいけどなあ」

それまで黙っていたねーさんが口を開いた。

「塩野くんは…
多分、アカネちゃんの事が好きだと思う。
性格的に判りづらいけど…
自分から自分の気持ちを言うタイプじゃないから、このまま実家に帰れば本当に結婚しちゃうかも」



ボクは大きくため息をついた。

結婚してしまえば。

もう二度と。

今みたいにご飯を食べに行ったり、バイクに乗せてもらったり…

そういう事はなくなるんだろうね。

気軽にメールも電話も出来なくなって。



きっとボクも塩野さんも。

それぞれ違った人生を歩んでいくんだろうな。
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