初恋の記憶〜専務、そろそろその溺愛をやめてくださいっ!〜

「なにそれっ!?わーっ、もう時間ないっ!」

会計もバタバタと済ませ、外に出た。

…友人たちもしっかりついて来てるし。

程なくして黒塗りの高級外車がわたしのもとへとするりと止まり、運転席から専務が降りて来た。

専務の姿を見た女性は皆、その頬を紅く染めて熱い吐息をもらす。

それも道理なのが専務という人だ。

180cmは有に超す8頭身のモデル並みのスタイルに、普段からセンスが光るスーツを誰よりも格好良く着こなし、ヘアスタイルも清潔感がありながら大人の色気をたっぷりと含ませている。

そして、なんと言っても整い過ぎているそのお顔だ。

程良く彫りの深いエキゾチックなその顔立ちに色気を纏わせているのはキリリとした眉毛と、それとは反対の少し垂れた甘い瞳。

スッと高い鼻を見やれば美しく弧を描く薄い唇に誰しも魅入ってしまうのだ。

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