初恋の記憶〜専務、そろそろその溺愛をやめてくださいっ!〜
怒り。悲しみ。憎しみ。
沢山の負の感情が爆発した。
「…ごめん。ごめん、みなみ」
どこまでも慈(いつく)しむような声音で、さっきまで意地悪していた腕でわたしを抱きしめようとした専務の事を思い切り突き飛ばした。
「っ!みなっ…、」
「専務の事なんて大好きだけど大嫌いっ!専務のばかっ!あほっ!おたんこなすーっ!!」
素早く身なりを整えるとわたしは逃げるように専務の家を後にした。