初恋の記憶〜専務、そろそろその溺愛をやめてくださいっ!〜

この空って、あの日のっ!!

急いでバッグからスマホを取り出して今日の日付けを確認する。

ディスプレイに表示されていた日付けはーー、

「8月23日っ!!!」

叫ぶなりわたしは地面を蹴って走った。

周りの通行人たちがビックリして皆わたしのことを見ていたけれど、そんなの構っていられなかった。

走って、走って、走って、あの公園へ!

困った時、悲しかった時、このカメオを握りしめていくら助けを求めても、かがみさんは現れなかったし、他の誰も助けれくれなかった。

あんな口約束、ただの子供騙しだったし、まやかしだった。

それなのに、なんでこんなにわたしは走っているのだろう。

きっとわたしは、かがみさんに文句を言ってやりたいんだ。そうに違いない。

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