初恋の記憶〜専務、そろそろその溺愛をやめてくださいっ!〜
それにいま『俺』って…。
本当に、本当なの?
「ああ、本当だ。俺はずっと君のことを見守っていたよ」
「っっ、」
その言葉を聞いた途端、色んな感情が混じってぶわっと涙が溢れた。
「みなみ、寂しいとき、苦しいとき、すぐ傍に居てやらなくてすまなかった…。会社の跡取り問題で何年もごたついていてな。君の夢だったウェブデザイナーになる為に必要だった学費も援助してやることが出来なくて」
え。
いきなりの爆弾発言に涙がピタリと止まった。
「え、学費って。え、じゃあもしかして大学の奨学金をいきなり払わなくてよくなったのって…」
「俺が払ったから」
ええっ!
「じゃ、じゃあ、新卒でいきなり専務の専属の秘書に抜擢されたのも、もしかして、」
「俺の圧力」
なんですとーっ!?