100回生贄として殺されたので101回目の転生では幸福な人生を願って令嬢になったけれど何故か元凶が偏愛してくる
「あぁ!何故上手くいかないんだ!
詳しく話せない部分が多いからだな、そうだ、それが理由だ。
確かに君のおかげである部分は大きいが、それだけで君の望む世界に転生させられるわけじゃ無い。
その理由はきっとこの先に知ることが出来るだろう。
おっと、君を転生させるまで時間が無いんだ!
とっとと君の望みを言って!」
確かにこの白い世界のラグが頻繁に起き出している。
こうやって美味しい条件を出されていているのに、何も希望を言わずまた生贄の世界に飛ばされるのはごめんだ。
なら。
「望みの数や種類に制限はある?」
「無いよ!唯一禁止事項は世界を破滅させないくらいかな」
「100回殺されて守った世界なのよ、誰が破滅なんてさせるものですか」
だよね、と男の心底ホッとした声が聞こえた。
「じゃぁ今から言うことを、全て叶えて」
私はつらつらと思いつくままに希望をのべていく。
向こうから、待って、え、それも?とか言い出しているが無視だ。
しばらくして、むこうから盛大なため息が聞こえた。
「わかった。出来るだけ配慮するよ。
では101回目の転生を楽しんできてね!」
そうか、101回目の転生か。
本当に今度こそ16歳まで生きられるのだろうか。
そして、望みは叶うのだろうか。