海とキミのオムライス
6 突然のメール
春の装いが着慣れてきた頃、突如としてその連絡はきた。
土曜日の夜、ハレルヤで過ごす充実感にあふれた時間の後、自宅でくつろいでいる時だった。
覚えのある番号からのショートメッセージが通知画面に表示される。
瀬良くんだ。
メールなのは、LINEはブロックしていたからだろう。
“オレらやり直さない?”
そんな一言だけを告げるメール画面を見て、私はひゅっと息をのんだ。
少しずつ距離が近付いて、思い切って告白して受け入れられた時。
勝手のわからない瀬良くんの趣味に合わせて頑張ったこと。
無表情なことが多い彼の癖を見つけた時の喜び。
ただ、幸せだった時の記憶だけがぶわっと体中を駆け巡った。
(もう一度、戻れるの?)
ぎゅっと目を閉じた。
幸せの味を知っている私の一部が喜んでいるのがわかった。
(本当に、戻りたいの?)
ベッドの木枠が手に触れた。
瀬良くんと決別するために、自分で選んで購入した自分好みの家具だ。
家具や小物を買い直したことで色にこだわりがあることに気づき、新しい勉強に取り組んでいる自分がいる。
枕元に置いてある、シャチのぬいぐるみが目に入った。
(相談しよう、風太に)
急いた心のまま、朝が来るのを待った。
土曜日の夜、ハレルヤで過ごす充実感にあふれた時間の後、自宅でくつろいでいる時だった。
覚えのある番号からのショートメッセージが通知画面に表示される。
瀬良くんだ。
メールなのは、LINEはブロックしていたからだろう。
“オレらやり直さない?”
そんな一言だけを告げるメール画面を見て、私はひゅっと息をのんだ。
少しずつ距離が近付いて、思い切って告白して受け入れられた時。
勝手のわからない瀬良くんの趣味に合わせて頑張ったこと。
無表情なことが多い彼の癖を見つけた時の喜び。
ただ、幸せだった時の記憶だけがぶわっと体中を駆け巡った。
(もう一度、戻れるの?)
ぎゅっと目を閉じた。
幸せの味を知っている私の一部が喜んでいるのがわかった。
(本当に、戻りたいの?)
ベッドの木枠が手に触れた。
瀬良くんと決別するために、自分で選んで購入した自分好みの家具だ。
家具や小物を買い直したことで色にこだわりがあることに気づき、新しい勉強に取り組んでいる自分がいる。
枕元に置いてある、シャチのぬいぐるみが目に入った。
(相談しよう、風太に)
急いた心のまま、朝が来るのを待った。