真っ白な世界。
序章。
少女は真っ白な世界にいた。

壁も天井も

全て真っ白。

そこにいる少女には

僅かな食事だけが

与えられる。

少女が知っていることは

極わずかな事。

自分の名前、年齢、

そして最低限の言葉。

与えられる物は

外の世界を記す本だけ。

そして少女の誕生日の日、

部屋は青白い光に包まれた。

そして少女を

監禁していた人々は驚いた。

少女の姿が跡形もなく消えたからだ。
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