真っ白な世界。
私はひとつ、

はじめさんに言った。

「それにしても初耳です。

はじめさんに好いた人がいたなんて。」

彼の恋の話なんて

今まで聞いたこともなかった。

だから聞こうと思った。

「機会があれば教えますよ。」

そう言ってはぐらかされた。

こうなるとはじめさんは

絶対に教えてくれない。

「いつか絶対に聞きます。」

私はとりあえず諦めた。
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