真っ白な世界。
「総司。」

部屋に戻ろうとすると

はじめさんに名前を呼ばれた。

私が振り返ると

はじめさんは

とても真面目な顔をしていた。

「まゆきさんのこと、

絶対に手放してはなりませんよ。」

だから私も、

いつもは笑って終わりますが

今だけは真面目な顔で

責任をもって答えた。

「はい。」
< 299 / 378 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop