真っ白な世界。
第八章
誰かに腕を触られ

激痛が走り目が覚めた。

「おや、起きましたか? 」

目を開けた先にいたのは山崎さん。

「ここは·····?」

「重傷者の治療用の部屋ですー。

随分無茶したみたいですなぁ。

日が登った頃に帰ってこられて、

今は深夜になってますー。」

暗い中手当してくれてたのか。

「雪さんは·····?」

「首の傷と腕だけで大したことありませんー。」

腕まで怪我をしていたのか?

そんなこと一言も·····

「沖田さんが

そこまでして守りたいお方ですか?

古くからの仲間でもなく、

新撰組に入る前のことは

何もわからんお人やのに。」
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