真っ白な世界。
楽しそうな声で言ってくる。

随分前から気づいていたようだ。

「口外は禁止ですからね。」

「わかっとりますて。

まだ死にたくあらへんし。」

衝撃的な話を済ませると

手当は終わったようで

道具を片付け始めた。

「当分動けませんで。

これでよう刀持ちましたな。

まゆきさん隠して

敵の前に現れるなんざ。

死ぬ気しかなさそうや。」

「守り通すと·····誓いましたからね。

結局、私は殺すためにしか

刀を振れず守ることは

できませんでしたが。」
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