【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
何とか理解しようと考えて更に訳が分からなくなった私に、それまで黙って聞いていた面々が口を開いた。
「……確かに、聖良ちゃんには言われたく無いだろうな、顔面詐欺なんて」
いたずらっ子の様な笑みを浮かべて津島先輩が言う。
「それは、そうですね」
遠慮してる様にも見えるけど、ハッキリと肯定する浪岡君。
そして無言で何度も頷いている石井君。
「まあ、聖良先輩は顔面詐欺って言うより外見詐欺ですけどねー」
俊君は何か訂正を入れているけど、私にとっては悪い方向の訂正な気がする。
最後に田神先生が――。
「ま、否定は出来ないな。と言うか、思ったんだが聖良さんは自分の外見が他人にどう見られているのかちゃんと分かっているのかい?」
みんなの態度に疑問を持ちつつも、田神先生の質問には当然だと言わんばかりに答えた。
「うねってる髪、常に眠そうな目、いつも怒ってるのかって言われる様な赤い頬。愛良みたいに可愛くも無い平々凡々な人間ですよ」
自分で言っていて少し悲しくなって来たので、後半はほぼ投げやりな感じで言い放った。
すると少しの沈黙があり。
『っはあぁぁぁーーー』
その場のみんなが盛大なため息をついた。
え? な、何? どうしてそこでため息なの?
愛良まで一緒になって……。
「……確かに、聖良ちゃんには言われたく無いだろうな、顔面詐欺なんて」
いたずらっ子の様な笑みを浮かべて津島先輩が言う。
「それは、そうですね」
遠慮してる様にも見えるけど、ハッキリと肯定する浪岡君。
そして無言で何度も頷いている石井君。
「まあ、聖良先輩は顔面詐欺って言うより外見詐欺ですけどねー」
俊君は何か訂正を入れているけど、私にとっては悪い方向の訂正な気がする。
最後に田神先生が――。
「ま、否定は出来ないな。と言うか、思ったんだが聖良さんは自分の外見が他人にどう見られているのかちゃんと分かっているのかい?」
みんなの態度に疑問を持ちつつも、田神先生の質問には当然だと言わんばかりに答えた。
「うねってる髪、常に眠そうな目、いつも怒ってるのかって言われる様な赤い頬。愛良みたいに可愛くも無い平々凡々な人間ですよ」
自分で言っていて少し悲しくなって来たので、後半はほぼ投げやりな感じで言い放った。
すると少しの沈黙があり。
『っはあぁぁぁーーー』
その場のみんなが盛大なため息をついた。
え? な、何? どうしてそこでため息なの?
愛良まで一緒になって……。