【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
初登校すらまだなのにそんな女生徒いるわけがなかった。
唯一知っている女生徒の弓月先輩はどうかと思って聞いてみたけれど、彼女一人だと心許ないとか言われて却下されてしまった。
温泉に入るだけなのにそんなに警戒する必要があるんだろうか。
甚だ疑問だ。
いっそコッソリ一人で入りに行こうかと思ったけれど、愛良に思考を読まれて釘を刺されてしまった。
ジト目で「ダメだって言われたよね?」と。
何のこと?ってとぼけてみたけれど、次は笑顔で「お姉ちゃん?」と圧をかけられた。
とぼけても無駄。
ダメだって言ってるでしょ?
口に出していないのに、そんな声が聞こえて来た気がする。
生まれた時からの付き合いなんだから思考を読まれるのも納得だ。
不満はあるものの、私は温泉を我慢する事にした。
「でもやっぱり不満! 温泉入りたーい!」
そんな声を上げてから、私は顔にパシャリと水をかける。
冷たい水で顔を洗うとシャキッとして、不満も少しは収まってくれる気がした。
「はあぁぁぁ」
それでもまだわずかに残った不満をため息という形で吐き出す。
新品のタオルで顔を拭き、ふと鏡を見た。
相変わらずの眠たそうな目。
冷たい水で顔を洗ったばかりなのに常に怒ってるかのような赤い頬。
「……」
唯一知っている女生徒の弓月先輩はどうかと思って聞いてみたけれど、彼女一人だと心許ないとか言われて却下されてしまった。
温泉に入るだけなのにそんなに警戒する必要があるんだろうか。
甚だ疑問だ。
いっそコッソリ一人で入りに行こうかと思ったけれど、愛良に思考を読まれて釘を刺されてしまった。
ジト目で「ダメだって言われたよね?」と。
何のこと?ってとぼけてみたけれど、次は笑顔で「お姉ちゃん?」と圧をかけられた。
とぼけても無駄。
ダメだって言ってるでしょ?
口に出していないのに、そんな声が聞こえて来た気がする。
生まれた時からの付き合いなんだから思考を読まれるのも納得だ。
不満はあるものの、私は温泉を我慢する事にした。
「でもやっぱり不満! 温泉入りたーい!」
そんな声を上げてから、私は顔にパシャリと水をかける。
冷たい水で顔を洗うとシャキッとして、不満も少しは収まってくれる気がした。
「はあぁぁぁ」
それでもまだわずかに残った不満をため息という形で吐き出す。
新品のタオルで顔を拭き、ふと鏡を見た。
相変わらずの眠たそうな目。
冷たい水で顔を洗ったばかりなのに常に怒ってるかのような赤い頬。
「……」