【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
 まだちょっと不満顔だったけど、嘉輪達は続きを説明してくれる。


「だから吸血鬼側の考えもハンター側の考えも理解している人が多いのよ」

「えっと、つまり……」

 ちゃんと聞いていたと主張する為にも、私なりに理解したと説明しようと考える。


「V生やH生よりもVH生の方が私達の助けになってくれるって事ね」

 簡潔にまとめられたとドヤ顔で言ったけど、何故か二人に微妙な顔をされた。


「んー、まあ、間違いでは無いけど……」
「でもちゃんと理解してくれてるのか疑問に思ってしまうなぁ……」


 と、なんだかダメ出しを食らってしまう。

 二人の反応が不満だったため、つい唇を尖らせてしまった。


「聖良、あなたの顔でそんな表情すると子供っぽく見えるわよ」
 笑い混じりに言われる。

「それは私の顔が子供っぽいって事?」
 子供っぽく見えると言われたばかりだけど、つい唇を尖らせたままにしてしまう。


「まあ、童顔ではあるかな?」
 と、正輝くんにもハッキリ言われた。

「……正輝、それ傷付く言葉だから」
「え⁉」

「残念美少女とは言われたけど、童顔とまで言われるとは思わなかった……」


 ちょっとショックを受けていると、正輝くんは慌てて謝罪してくる。

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