【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
この子はH生だけど、“花嫁”に対してある程度は理解している人だ。
そんな彼女が代わりを提案する。
「それならほら、隣のクラスの赤井くん……は無理か。でもほら、三年と一年にも守ってくれる人がいるんでしょう?」
はじめ、石井くんの次に近くにいるはずの零士を思い浮かべたようだったけれど、すぐに無理だと判断したのか津島先輩と俊くんを話題に出す。
零士がすぐに愛良のところに行くのはもう学校中に知れ渡ってるからね。
「香月さんはそのどっちかに付いて行ってもらえばいいんじゃない?」
「……まあ、それでもいいんだけど……」
提案に嘉輪は渋々ながらOKを出した。
だから私は、これ以上嘉輪が心配性なお母さんみたいになる前にカバンを手に取る。
「じゃあ俊くんに護衛は頼むから、嘉輪は心配しないで」
「あ、ちょっと! せめて一年の教室までは正輝についてってもらうとか――」
やっぱり心配してくる嘉輪に「大丈夫!」と告げて私は早々に教室を出た。
そんなちょっとしたことに正輝君の時間まで使わせたくないしね。
それに、ただでさえ守られるというのが性に合わないのに守ってくれているのが友達とか。
嘉輪には悪いけれど、私は申し訳ない気分になるから彼女にはあまり守られたくはなかった。
一緒に温泉入ってくれるのは助かるんだけど……。
やっぱり友達なら対等な関係でありたい。
そんな彼女が代わりを提案する。
「それならほら、隣のクラスの赤井くん……は無理か。でもほら、三年と一年にも守ってくれる人がいるんでしょう?」
はじめ、石井くんの次に近くにいるはずの零士を思い浮かべたようだったけれど、すぐに無理だと判断したのか津島先輩と俊くんを話題に出す。
零士がすぐに愛良のところに行くのはもう学校中に知れ渡ってるからね。
「香月さんはそのどっちかに付いて行ってもらえばいいんじゃない?」
「……まあ、それでもいいんだけど……」
提案に嘉輪は渋々ながらOKを出した。
だから私は、これ以上嘉輪が心配性なお母さんみたいになる前にカバンを手に取る。
「じゃあ俊くんに護衛は頼むから、嘉輪は心配しないで」
「あ、ちょっと! せめて一年の教室までは正輝についてってもらうとか――」
やっぱり心配してくる嘉輪に「大丈夫!」と告げて私は早々に教室を出た。
そんなちょっとしたことに正輝君の時間まで使わせたくないしね。
それに、ただでさえ守られるというのが性に合わないのに守ってくれているのが友達とか。
嘉輪には悪いけれど、私は申し訳ない気分になるから彼女にはあまり守られたくはなかった。
一緒に温泉入ってくれるのは助かるんだけど……。
やっぱり友達なら対等な関係でありたい。