【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
「あなたを守るのは私のわがまま。だから、聖良もわがまま言って良いんだよ?」
ひどいことを言ったのに、それを許すどころか認めてくれるなんて……。
「違う、嘉輪違うの!」
私はやっと、声を出すことが出来た。
「私、嘉輪に守って貰いたくないわけじゃない。守って貰うことで嘉輪の負担になってしまうのが嫌だったの! 私の方が、わがままだよ……」
「聖良……」
「嘉輪、ごめんね」
「……うん。でも良いよ、どっちもわがままだったってことだし」
そう言って嘉輪が笑ってくれたから、この場の空気が元に戻った気がした。
「正輝君と瑠希ちゃんもごめんね?」
二人にも謝ると、瑠希ちゃんは慌てるように首を横に振って、正樹君は「いいよ」と言ってくれた。
「それにある意味今言ってくれて良かったのかもしれない」
と正輝君が続ける。
「多分、守られることが誰かの負担になっていると思っていたから、この間の吸血事件になったんじゃないかな?」
「あ……」
言われて、そうかもしれないと思う。
守られること自体に抵抗があったし、本当に護衛が必要なのかどうかも懐疑的だった。
その大本は誰かの負担になるからって思っていたからかもしれない。
ひどいことを言ったのに、それを許すどころか認めてくれるなんて……。
「違う、嘉輪違うの!」
私はやっと、声を出すことが出来た。
「私、嘉輪に守って貰いたくないわけじゃない。守って貰うことで嘉輪の負担になってしまうのが嫌だったの! 私の方が、わがままだよ……」
「聖良……」
「嘉輪、ごめんね」
「……うん。でも良いよ、どっちもわがままだったってことだし」
そう言って嘉輪が笑ってくれたから、この場の空気が元に戻った気がした。
「正輝君と瑠希ちゃんもごめんね?」
二人にも謝ると、瑠希ちゃんは慌てるように首を横に振って、正樹君は「いいよ」と言ってくれた。
「それにある意味今言ってくれて良かったのかもしれない」
と正輝君が続ける。
「多分、守られることが誰かの負担になっていると思っていたから、この間の吸血事件になったんじゃないかな?」
「あ……」
言われて、そうかもしれないと思う。
守られること自体に抵抗があったし、本当に護衛が必要なのかどうかも懐疑的だった。
その大本は誰かの負担になるからって思っていたからかもしれない。