【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
愛良達を見ていると、私の肩をポンと叩いて俊君がそう言った。
そしてスマホに視線を落としながら浪岡君が隣に立つ。
「一応五分前ですけど、もう待っているかもしれませんし」
「そうだね。じゃあ愛良、楽しんできて」
「お姉ちゃんもね」
そう最後に声を掛け合ってその場を後にする。
待ち合わせ自体は駅前で同じなんだけれど、最初に行く場所が違うからか同じ駅前でも真逆の方向になった。
私は有香達との待ち合わせ場所へ向かいながら周囲を見る。
城山学園に行ってここを離れてから約一か月と少し。
それくらいの期間じゃあ大して街並みは変わらないんだけれど、何だか久しぶりな気がしてしまう。
きっと色々あり過ぎたんだろうな。
思い返すと本当に怒涛の一か月だった。
零士と田神先生が来た日から転校の準備が急遽始まって、その後三日間は護衛が付いた状態で前の学校に通って。
かと思ったら三日目で愛良が襲われかけたとかで引っ越しが早まって……。
そしてみんなが吸血鬼で、城山学園自体が吸血鬼とハンターの学校だと知らされた。
半信半疑な感じだったけど、友達も出来て順調に学園に慣れてきたと思ったら岸に血を吸われてしまったんだっけ。
そしてスマホに視線を落としながら浪岡君が隣に立つ。
「一応五分前ですけど、もう待っているかもしれませんし」
「そうだね。じゃあ愛良、楽しんできて」
「お姉ちゃんもね」
そう最後に声を掛け合ってその場を後にする。
待ち合わせ自体は駅前で同じなんだけれど、最初に行く場所が違うからか同じ駅前でも真逆の方向になった。
私は有香達との待ち合わせ場所へ向かいながら周囲を見る。
城山学園に行ってここを離れてから約一か月と少し。
それくらいの期間じゃあ大して街並みは変わらないんだけれど、何だか久しぶりな気がしてしまう。
きっと色々あり過ぎたんだろうな。
思い返すと本当に怒涛の一か月だった。
零士と田神先生が来た日から転校の準備が急遽始まって、その後三日間は護衛が付いた状態で前の学校に通って。
かと思ったら三日目で愛良が襲われかけたとかで引っ越しが早まって……。
そしてみんなが吸血鬼で、城山学園自体が吸血鬼とハンターの学校だと知らされた。
半信半疑な感じだったけど、友達も出来て順調に学園に慣れてきたと思ったら岸に血を吸われてしまったんだっけ。