【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
月原家が黒幕なのはほぼ確定なんだけど、確かな証拠がないから問い詰めても知らぬ存ぜぬでかわされるばかりなんだそうだ。
強引に決めつけてしまうと全面戦争に発展しかねないから確証がないことには抑えつけるわけにもいかない。
悔しいけれど、今まで通り警戒するという方法しか取れないという事だった。
「そんなわけで、未だ安全とは言えない状況だ。愛良さんと聖良さんは学校の敷地内でも護衛を誰か一人はつけておくようにしてくれ」
「はい、わかりました」
「仕方ないですもんね」
愛良に続いて私も承諾する。
私達が狙われているというのは今回の事件で嫌というほど分かった。
拒否する選択肢はない。
私達がちゃんと了承したことで、田神先生は次の話題に移る。
「じゃあ、最後にもう一つ大事な話だ」
そう前置きをして、田神先生はキラリと目を光らせ私に視線を固定した。
え? 私?
「愛良さんが零士を選んだ。ということは、聖良さんに零士以外の男を婚約者として選んでもらわなくてはならない」
「っ!」
そ、そっか……。
そう言えばそんな話だったような……。
「で、でも、みんなは迷惑なんじゃないですか? 元々は愛良の婚約者候補だったんだし」
「それは――」
コンコン
強引に決めつけてしまうと全面戦争に発展しかねないから確証がないことには抑えつけるわけにもいかない。
悔しいけれど、今まで通り警戒するという方法しか取れないという事だった。
「そんなわけで、未だ安全とは言えない状況だ。愛良さんと聖良さんは学校の敷地内でも護衛を誰か一人はつけておくようにしてくれ」
「はい、わかりました」
「仕方ないですもんね」
愛良に続いて私も承諾する。
私達が狙われているというのは今回の事件で嫌というほど分かった。
拒否する選択肢はない。
私達がちゃんと了承したことで、田神先生は次の話題に移る。
「じゃあ、最後にもう一つ大事な話だ」
そう前置きをして、田神先生はキラリと目を光らせ私に視線を固定した。
え? 私?
「愛良さんが零士を選んだ。ということは、聖良さんに零士以外の男を婚約者として選んでもらわなくてはならない」
「っ!」
そ、そっか……。
そう言えばそんな話だったような……。
「で、でも、みんなは迷惑なんじゃないですか? 元々は愛良の婚約者候補だったんだし」
「それは――」
コンコン