【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
新たな婚約者候補達
「……え? 忍野君? 転校したんじゃ……?」
思いがけない人物の登場に少し混乱した私は、有香達の話を思い出しながらそう聞いた。
「あ、うん。だから、この城山学園に転校するんだ」
「え? 転校ってここだったの?」
瞼を何度もパチパチさせて何とか理解しようとする。
どうしたのかなって思っていた相手が、まさかこんな形で目の前に現れるとは思わなかった。
あ、でも忍野君が吸血鬼ならこの学園に来ても不思議じゃないのかな?
実際、この学園の制服に身を包んでいる忍野君の襟元には、V生の証であるピンが付けられていたから。
「君も座ってくれ。丁度今から聖良さんの婚約者の話をするところだったんだ」
田神先生に促され忍野君も空いている席に座ると、先生は軽く皆を見回し私のところで視線を止めた。
「さて、君の婚約者候補だけどね、ちょっと変更があったんだ」
「変更?」
婚約者候補に変更って、どういう事だろう?
「最初は愛良さんが選ばなかった残りの四人から選んでもらう予定だった。でも、二人ほど増えることになったんだ」
「二人……」
って、もしかして……。
「私と、今来てくれた忍野奏都君だよ」
「え――」
「何でですか⁉」
私が理由を聞く前に、浪岡君が叫ぶ。
思いがけない人物の登場に少し混乱した私は、有香達の話を思い出しながらそう聞いた。
「あ、うん。だから、この城山学園に転校するんだ」
「え? 転校ってここだったの?」
瞼を何度もパチパチさせて何とか理解しようとする。
どうしたのかなって思っていた相手が、まさかこんな形で目の前に現れるとは思わなかった。
あ、でも忍野君が吸血鬼ならこの学園に来ても不思議じゃないのかな?
実際、この学園の制服に身を包んでいる忍野君の襟元には、V生の証であるピンが付けられていたから。
「君も座ってくれ。丁度今から聖良さんの婚約者の話をするところだったんだ」
田神先生に促され忍野君も空いている席に座ると、先生は軽く皆を見回し私のところで視線を止めた。
「さて、君の婚約者候補だけどね、ちょっと変更があったんだ」
「変更?」
婚約者候補に変更って、どういう事だろう?
「最初は愛良さんが選ばなかった残りの四人から選んでもらう予定だった。でも、二人ほど増えることになったんだ」
「二人……」
って、もしかして……。
「私と、今来てくれた忍野奏都君だよ」
「え――」
「何でですか⁉」
私が理由を聞く前に、浪岡君が叫ぶ。