【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
「確かに先生も赤井家に連なる人だから分からなくはないけれど、でも年ちょっと離れすぎじゃないですか⁉」
「それに、忍野先輩に関しては赤井家に連なる者ですらない。どういった理由があってそんなことになったんですか?」
浪岡君に続き俊君も感情を抑えた声で聞いていた。
「私に関しては、この程度の年の差など大人になれば大したことじゃないと言っておこう。何より私は他の男に聖良を渡したくはない。上の許可は取ってある」
田神先生は冷たい目で二人を軽く睨み、私に視線を戻すといつかの様に熱のこもった瞳に変わる。
「聖良、以前俺は卒業したら覚悟しておけと言ったな?」
「っはい……」
一人称が、《俺》になってる……。
「それが早まっただけだと思えばいい。これでプライベートの時だけだが、堂々とお前を口説けるよ」
とても嬉しそうに言われて、顔に熱が集まる。
以前田神先生の自宅に行った時のことが蘇った。
あの時みたいに、田神先生の妖艶な大人の雰囲気のせいで熱に浮かされそうになる。
「っじゃあ!」
でも、田神先生の雰囲気に呑まれそうになる私を引き留めるように声が上げられた。
「忍野先輩は何でですか⁉」
失礼だということも頭から抜けているんだろうか。
忍野君を指差しながら浪岡君が叫んだ。
「それに、忍野先輩に関しては赤井家に連なる者ですらない。どういった理由があってそんなことになったんですか?」
浪岡君に続き俊君も感情を抑えた声で聞いていた。
「私に関しては、この程度の年の差など大人になれば大したことじゃないと言っておこう。何より私は他の男に聖良を渡したくはない。上の許可は取ってある」
田神先生は冷たい目で二人を軽く睨み、私に視線を戻すといつかの様に熱のこもった瞳に変わる。
「聖良、以前俺は卒業したら覚悟しておけと言ったな?」
「っはい……」
一人称が、《俺》になってる……。
「それが早まっただけだと思えばいい。これでプライベートの時だけだが、堂々とお前を口説けるよ」
とても嬉しそうに言われて、顔に熱が集まる。
以前田神先生の自宅に行った時のことが蘇った。
あの時みたいに、田神先生の妖艶な大人の雰囲気のせいで熱に浮かされそうになる。
「っじゃあ!」
でも、田神先生の雰囲気に呑まれそうになる私を引き留めるように声が上げられた。
「忍野先輩は何でですか⁉」
失礼だということも頭から抜けているんだろうか。
忍野君を指差しながら浪岡君が叫んだ。