【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
なんてのろけも聞こえるけどどうだっていい。
愛良が選んだから、愛良の相手として認めはしたけれど……。
でも、やっぱり零士はムカつくわ!
多分、根本的に相性が悪いんだろう。
互いに認めたとしても、きっといつまでもケンカするんだろうな。
なんて思いながら拳を突き出したせいだろうか。
「おい、聖良。真面目にやってるのか?」
と叱られてしまった。
「ご、ごめんなさい鬼塚先輩」
私は慌てて空手を教えてくれている先輩に頭を下げた。
彼は鬼塚 志築先輩。
光が当たると赤茶に見える黒髪に、こげ茶の目を持つたくましい体つきの三年生だ。
ちなみに、H生。
格闘技を習いたいと思ったときにまず相談したのが嘉輪だった。
田神先生でも良かったかもしれないけれど、お別れ会での事後処理やら愛良と零士の契約の準備やらと何かと忙しそうだったから。
それに、同じ女性である嘉輪の方が相談しやすかったというのもある。
なにせ理由が岸の顔をぶんなぐりたい、だ。
あいつに襲われたときに逃げる方法が知りたいのに、同じ男性に聞くのもちょっと……。
というわけで嘉輪に相談したら、彼女はそれならと弓月先輩に相談しに行った。
愛良が選んだから、愛良の相手として認めはしたけれど……。
でも、やっぱり零士はムカつくわ!
多分、根本的に相性が悪いんだろう。
互いに認めたとしても、きっといつまでもケンカするんだろうな。
なんて思いながら拳を突き出したせいだろうか。
「おい、聖良。真面目にやってるのか?」
と叱られてしまった。
「ご、ごめんなさい鬼塚先輩」
私は慌てて空手を教えてくれている先輩に頭を下げた。
彼は鬼塚 志築先輩。
光が当たると赤茶に見える黒髪に、こげ茶の目を持つたくましい体つきの三年生だ。
ちなみに、H生。
格闘技を習いたいと思ったときにまず相談したのが嘉輪だった。
田神先生でも良かったかもしれないけれど、お別れ会での事後処理やら愛良と零士の契約の準備やらと何かと忙しそうだったから。
それに、同じ女性である嘉輪の方が相談しやすかったというのもある。
なにせ理由が岸の顔をぶんなぐりたい、だ。
あいつに襲われたときに逃げる方法が知りたいのに、同じ男性に聞くのもちょっと……。
というわけで嘉輪に相談したら、彼女はそれならと弓月先輩に相談しに行った。