【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
血婚
「けっこん?」
そう聞き返したのは愛良だった。
「そう、血の婚姻という意味で血婚という。その儀式を済ませれば、愛良さんは零士との結びつきが強くなって他の吸血鬼は手が出せなくなる」
愛良と零士の儀式の説明をするということで、私達はいつもの会議室に集まっていた。
とは言え、全員で聞くことでもないので私と愛良、その護衛として零士と嘉輪。
そして説明をする田神先生しかいないけれど。
「それで、具体的には何をするんですか?」
頭の上にハテナマークを浮かべたままにしている愛良の代わりに私が聞いた。
「吸血鬼は、一生に一度だけ自分の血を凝縮させて血の結晶というものを作ることが出来るんだ。零士にこれを作って貰って、それに愛良さんの血を混ぜ合わせる。そうすると綺麗なルビーのような石になるんだ」
ふんふん、と頷いて相槌を打つ。
血の婚姻というくらいだから、やっぱりお互いの血が必要ってことか。
「そして、それを愛良さんが飲み込む――」
「え⁉」
「は?」
あからさまに動揺したのは私。
愛良は何を言われたのか分からないというような声を上げる。
飲み込む?
飲み込むって言った⁉
零士と愛良の血で作られたものを⁉
思い出すのは忍野君のこと。
そう聞き返したのは愛良だった。
「そう、血の婚姻という意味で血婚という。その儀式を済ませれば、愛良さんは零士との結びつきが強くなって他の吸血鬼は手が出せなくなる」
愛良と零士の儀式の説明をするということで、私達はいつもの会議室に集まっていた。
とは言え、全員で聞くことでもないので私と愛良、その護衛として零士と嘉輪。
そして説明をする田神先生しかいないけれど。
「それで、具体的には何をするんですか?」
頭の上にハテナマークを浮かべたままにしている愛良の代わりに私が聞いた。
「吸血鬼は、一生に一度だけ自分の血を凝縮させて血の結晶というものを作ることが出来るんだ。零士にこれを作って貰って、それに愛良さんの血を混ぜ合わせる。そうすると綺麗なルビーのような石になるんだ」
ふんふん、と頷いて相槌を打つ。
血の婚姻というくらいだから、やっぱりお互いの血が必要ってことか。
「そして、それを愛良さんが飲み込む――」
「え⁉」
「は?」
あからさまに動揺したのは私。
愛良は何を言われたのか分からないというような声を上げる。
飲み込む?
飲み込むって言った⁉
零士と愛良の血で作られたものを⁉
思い出すのは忍野君のこと。