【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
みんなと同じ待ち合わせ場所であるデパート前の公園につくと、鬼塚先輩が他の護衛の人達と話をしているところだった。
「お待たせ。どうしたの? 何か問題でもあった?」
私より先に弓月先輩がそのことに反応して聞く。
「ああ、大丈夫だよ。一人所定の配置になかなか来ないって報告を受けてたんだが、今ちゃんと来たって報告が上がったから」
鬼塚先輩は笑ってそう報告をしてくれて、他の護衛達を帰していた。
「そう? じゃあ、ここからは貴方が聖良さんをお願いね」
そんなやり取りをして私は鬼塚先輩に引き渡され、弓月先輩もこの場からいなくなってしまう。
「えっと、今日はよろしくお願いします」
二人きりになって、挨拶と共にそう言ってペコリと頭を下げた。
「ああ、こっちこそよろしく頼むな」
鬼塚先輩はそう言って左手を差し出す。
私はその手を見て数秒止まってしまった。
「……えっと、この手は?」
なんとなく分かってはいたけれど、一応聞いてみる。
「そりゃあ、手をつなぐための手だけど?」
「え? つなぐんですか?」
デートとは名ばかりと思っていた私は驚いた。
でも。
「まあ、一応名目はデートだし。それにしっかりつかまえていた方が離れる心配も少ないだろ?」
「お待たせ。どうしたの? 何か問題でもあった?」
私より先に弓月先輩がそのことに反応して聞く。
「ああ、大丈夫だよ。一人所定の配置になかなか来ないって報告を受けてたんだが、今ちゃんと来たって報告が上がったから」
鬼塚先輩は笑ってそう報告をしてくれて、他の護衛達を帰していた。
「そう? じゃあ、ここからは貴方が聖良さんをお願いね」
そんなやり取りをして私は鬼塚先輩に引き渡され、弓月先輩もこの場からいなくなってしまう。
「えっと、今日はよろしくお願いします」
二人きりになって、挨拶と共にそう言ってペコリと頭を下げた。
「ああ、こっちこそよろしく頼むな」
鬼塚先輩はそう言って左手を差し出す。
私はその手を見て数秒止まってしまった。
「……えっと、この手は?」
なんとなく分かってはいたけれど、一応聞いてみる。
「そりゃあ、手をつなぐための手だけど?」
「え? つなぐんですか?」
デートとは名ばかりと思っていた私は驚いた。
でも。
「まあ、一応名目はデートだし。それにしっかりつかまえていた方が離れる心配も少ないだろ?」