【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
もし知っていたとしたら全力で止めてくれるだろうってことは分かっていたし、弓月先輩を恨むようなことはしない。
でも私は、直後だったこともあってH生そのものを信用していいのか判断が出来なかった。
謝り続ける弓月先輩に言葉をかけることすら出来なくて、不当な罵倒が口をついてこないように耐えるだけで精いっぱいだった。
数日後落ち着いてからもう一度会ったときに謝って和解したけれど、何となく気まずくてそれ以来弓月先輩とは会っても挨拶程度にしか関わっていない。
そうやってどんどんH生との距離が離れていく中、V生の私への評価も悪意あるものになってきていて……。
どこからか私が襲われたことを聞いたらしい人達があることないこと噂し始めたんだ。
「“花嫁”の香月さん、H生に襲われたらしいわよ? かわいそう」
という同情ならいい。
気まずいけれど、ある意味事実だから。
でも……。
「本当に襲われたのか? “花嫁”の方から誘ったんじゃねぇの?」
「ああ、そうかもな。学園から追われてる三年のことだって、本当は“花嫁”がたぶらかしたんじゃねぇの?」
なんて、まるで私が誘惑したかのように言われていることもある。
しかももっと、人には言えないようなひどい言われようをしているときもあるんだとか。
でも私は、直後だったこともあってH生そのものを信用していいのか判断が出来なかった。
謝り続ける弓月先輩に言葉をかけることすら出来なくて、不当な罵倒が口をついてこないように耐えるだけで精いっぱいだった。
数日後落ち着いてからもう一度会ったときに謝って和解したけれど、何となく気まずくてそれ以来弓月先輩とは会っても挨拶程度にしか関わっていない。
そうやってどんどんH生との距離が離れていく中、V生の私への評価も悪意あるものになってきていて……。
どこからか私が襲われたことを聞いたらしい人達があることないこと噂し始めたんだ。
「“花嫁”の香月さん、H生に襲われたらしいわよ? かわいそう」
という同情ならいい。
気まずいけれど、ある意味事実だから。
でも……。
「本当に襲われたのか? “花嫁”の方から誘ったんじゃねぇの?」
「ああ、そうかもな。学園から追われてる三年のことだって、本当は“花嫁”がたぶらかしたんじゃねぇの?」
なんて、まるで私が誘惑したかのように言われていることもある。
しかももっと、人には言えないようなひどい言われようをしているときもあるんだとか。