【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
そして少し間を開けてから、俊君と浪岡君が入ってくる。
その表情は何とも形容しがたい複雑なものに見えた。
「っ!」
『あいつからあなたを守ろうと必死になってるっていうのに!』
『俺達に対しての裏切りだ……』
二人から以前言われた言葉がよみがえる。
あの言葉は私の罪として胸に突き刺さったままだから、どうしたって消すことが出来ない。
その辛さを耐えることが出来なくて、つい怯えた表情をしてしまった。
すると、そんな私を見た二人は同じくらい辛そうな顔をする。
あ……。
やってしまった。
申し訳ない気持ちが湧いてくる。
きっと、辛いのは二人だって同じなのに……。
好きになった相手が振り向いてくれない辛さ。
今なら、少しは分かる気がする。
そして、その相手が好きになったのは敵とも言える相手。
それは想像するしか出来ないけれど、裏切りだと思うのも当然だと思う。
そんな傷ついている相手に追い打ちをかけるようなことをしてしまったのかもしれない。
後悔と反省で落ち込みそうになっているうちに、ドアがパタンと閉まる音が聞こえた。
「あー、その……こいつらがさ、謝りたいって言ってて」
最初に口を開いたのは津島先輩だった。
その言葉を継ぐように今度は石井君が話す。
その表情は何とも形容しがたい複雑なものに見えた。
「っ!」
『あいつからあなたを守ろうと必死になってるっていうのに!』
『俺達に対しての裏切りだ……』
二人から以前言われた言葉がよみがえる。
あの言葉は私の罪として胸に突き刺さったままだから、どうしたって消すことが出来ない。
その辛さを耐えることが出来なくて、つい怯えた表情をしてしまった。
すると、そんな私を見た二人は同じくらい辛そうな顔をする。
あ……。
やってしまった。
申し訳ない気持ちが湧いてくる。
きっと、辛いのは二人だって同じなのに……。
好きになった相手が振り向いてくれない辛さ。
今なら、少しは分かる気がする。
そして、その相手が好きになったのは敵とも言える相手。
それは想像するしか出来ないけれど、裏切りだと思うのも当然だと思う。
そんな傷ついている相手に追い打ちをかけるようなことをしてしまったのかもしれない。
後悔と反省で落ち込みそうになっているうちに、ドアがパタンと閉まる音が聞こえた。
「あー、その……こいつらがさ、謝りたいって言ってて」
最初に口を開いたのは津島先輩だった。
その言葉を継ぐように今度は石井君が話す。